所得税と消費税の負担感

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所得税と消費税の負担感

コラム

2022/05/11 所得税と消費税の負担感

インボイス制度実施に伴い、免税事業者は課税事業者になると消費税の負担の重さに驚かされることでしょう。所得税の負担軽減に代えて消費税課税を充実させる国の税体系の見直しが着々と進められています。

 

 

税収では既に消費税が所得税を上回る

消費税導入の翌年である平成2年は、所得税の税収26兆円に対し、消費税の税収は4兆円でした。この後、所得税は所得控除の見直し、税率の引下げやブラケット幅の拡大により累進緩和がはかられ税収は減少していきます。

 

一方、消費税の税収は平成9年、平成26年の税率引上げを経て所得税の税収と横に並び、令和元年10月の引上げで消費税の税収は、ついに所得税の税収を逆転しました。

 

税収の推移(兆円)

 

H2

H9 H26 R2
消費税率

3%

5% 8%

10%

消費税

4.6

9.3 16.0

21.0

所得税

26.0 19.2 16.8

19.2

 

 

免税事業者にかかる負担

財務省の令和4年度税収概算では、総額65兆円の税収見込のうち、消費税は21兆円。所得税は20兆円で、うち給与の源泉徴収が11兆円と大半を占め、事業所得は、わずか0.6兆円です。

 

インボイス制度の実施により、影響を大きく受けるのは事業所得者となるのではないでしょうか。事業収入から控除される必要経費には、保険料、租税公課、減価償却費、給与、事業専従者控除などが含まれますが、消費税ではこれらの経費は仕入税額控除できず、免税事業者が課税事業者となる場合、消費税の負担は大きく感じることでしょう。

 

 

消費税課税に向き合うためには

免税事業者にとって消費税導入から30年以上にわたり享受してきた益税の恩恵がなくなろうとしています。消費税の導入以来、所得税は累進緩和を通じて負担軽減されてきましたが、税収の減少を消費税でまかなおうとする国の政策転換は、社会保障の財源確保が不可避となる中、インボイス制度によって更に加速されます。

 

事業所得者は、これまで以上に収益拡大を図る経営に専念し、通常の年は簡易課税で、多額の設備投資のある年は原則課税で申告するなどタックスプランニングを行う対応が求められるのではないでしょうか。

 

 

 

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