意外と多い!消費税の申告漏れ 個人事業者の廃業時「みなし譲渡」

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意外と多い!消費税の申告漏れ 個人事業者の廃業時「みなし譲渡」

コラム

2026/06/11 意外と多い!消費税の申告漏れ 個人事業者の廃業時「みなし譲渡」

廃業する個人事業者の4割が申告漏れ?

個人事業者の方から「後継者がいないなら自分の代で終わり」という声をよく聞きます。後継者や事業譲渡先が見つからず事業整理(廃業)となっても、大切に続けてきたお店だからこそ、最後はスッキリと幕を閉じたいものですよね。

ところが、会計検査院が20152017年に廃業した個人事業者の確定申告書などを調べたところ、「4割弱の個人事業者が消費税の課税漏れをしている」と指摘したことがあります。

 

 

見落としがちな消費税の「みなし譲渡」

会計検査院の指摘は、消費税の申告で「みなし譲渡」を考慮していない納税者が多い点にあります。消費税は、原則として事業者が対価を得て資産を譲渡する場合に課税されます。

ただ、実際に代金を受け取っていなくても「時価で譲渡した」とみなして課税する制度があります(みなし譲渡)。具体的には次の2つのケースが該当します。

 

⑴ 個人事業主による「自家消費」

事業用の棚卸資産や備品を事業主本人や家族が私生活で使用するケース

⑵ 法人から役員への「贈与・低額譲渡」

会社が所有資産を役員に無償贈与したり、時価より著しく低い価格で譲渡するケース

 

 

個人事業者の廃業時の取扱い

廃業時に在庫やパソコン、車両などの備品が残る場合、事業主本人が引き継ぐ(家事用にする)ことになります。これも⑴の「自家消費」とみなされ、廃業時点で消費税の課税対象になります。

そのため、廃業時の最終消費税申告では、売上に加え残存資産の時価を課税売上高に加算して計算する必要があります。

 

<具体例> 売上1,000万円の他に廃業時に次の資産が残っている場合

 在  庫(棚卸資産)➡

 通常の販売価額200万円(仕入150万円)

 車  両      ➡

 時価50万円

在庫は「通常の販売価額×50%」と「仕入価額」の高い方の金額を課税標準とします。

この例では、売上1,000万円+みなし譲渡200万円(在庫150万円+車両50万円)の1,200万円が消費税の課税標準となります。

 

 

「みなし譲渡」を回避するには

この影響を減らすには

①廃業前に資産を廃棄処分する

②免税事業者になってから廃業する等が考えられます。

業種によっては簡易課税制度も活用できるでしょう。

 

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